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水をつくる社員ブログ

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水処理サロン その31

2014-12-30
T : プラント設計担当   53才  
  E : 営業担当        42才  
   
E 「沈殿槽の続きですよ。」  
   
「あ~、前回の小さい沈殿槽の続きでもう少し、語らして?」  
   
E 「はい、手短にどうぞ・・・」   
   
「・・・・  それに、小さい沈殿槽は、作りにくいんです。  内面の塗装どうするの?とか」  
   
E 「あ、ありますね。 槽内にものを落としたら、どうするの?とかね。」  
   
「そうなんですよね、技術的とか、理論的とか言う以前に、装置としての評価が低くなるでしょうね。」
   
E 「はい、小さい沈殿槽終了~ 続き行きましょう。」  
   
T 「はい。 では、大きな沈殿槽を考えてみましょう。仮に直径を20mとします。  
    先週の続きで、25m/dの水面積負荷では、日量7850m3処理です。」  
   
E 「はーい、大きいですね~ 解りますよ。」  
   
T 「センターウエルから、流入した水流は、円周の越流トラフに向かって流れます。」  
   
E 「もちろん、そうですね。」 T  「これは、上向流?横流?」  
      
E 「円形の沈殿槽だから、上向流でしょう。」  
   
T 「で、どんどんトラフに近づくと、平面が扇形に広がるので、ますます、流速は落ちていきます。
    流速が落ちていくので、界面は下がっていきます。  これは、上向流?横流?」  
   
E 「横流・・・・っぽいですね?」  T  「・・・・・っぽい?」  
   
T 「最低水深は、3mは欲しいですね。レーキが付いていても、底板勾配は5度くらいは必要です。
    中心部では、もっと深くなるので、滞留時間は、3時間以上あります。」  
   
E 「RCS-1型は、滞留時間2時間半ですね。」  
   
T 「そうなってくると、上向流に限定される、水面積負荷や垂直の線速度って、あんまり意味が  
    無くなってくるでしょ。^^」  
   
E 「わかったような~わからないような?」  
   
T 「小さな沈殿槽は、越流トラフから流出する速度が、水槽内に均等に分布しても、全体に及ぼす
    影響を無視することが出来ません。  
    また、生物処理の場合は、沈殿物がバクテリアで一様と言いましたが、沈降速度は処理の状態に
    よって、変化するので、小さな沈殿槽は、百害あって一利無しです。」  
   
E 「なかなか、難しいんですね。  じゃ、沈まなくなった時の対策なんてあるんですか?」  
   
T 「ん?  企業秘密に関わってきますね・・・・・ま、次回 それ行っちゃいましょうか?」  
   
   
  - 次回へ続くかどうか、あまり期待しないでね。 -

水処理サロン その30

2014-11-29
  T : プラント設計担当   53才  
  E : 営業担当        42才  
   
E 「沈殿槽の水面積負荷って、どれくらいがいいんですか?」  
   
「どうして、そう思ったの?」  
   
E 「下水道設計指針をみたら、上向流式25m/d とか書いてあるんですけど?」   
   
「そうですか。」  
   
E 「でも、うちの凝沈ユニットなんか15~20mとかですし、下水道って生物汚泥用なのに  
    なんで、沈降速度が速いんですか?」  
   
「すごくよく考えてるね。もちろん、生物汚泥の方が沈降速度は遅いよ。有機物=バクテリアと
    無機物=金属凝集の比重の差がそのまま、沈降速度差になるね。」  
   
E 「重い方が沈降速度は速いですよね。」  
   
T 「はい。 まず、横流式の沈殿槽を考えてみましょう。 等速度に自由沈降する汚泥界面は、  
    流入から、越流トラフに向かって、均一の下り傾斜になります。速く沈めば勾配のきつい傾斜に
    なりますから、滞留時間で沈殿槽の能力が決定します。」  
   
E 「はい、解りますよ。」  
   
T 「上向流式の能力は、面積負荷で決定します。 これは、上向流の線速度で決まります。」  
   
E 「汚泥の沈降速度よりも遅い流速で流せば沈殿しますよね。 ほら、矛盾するでしょ~」  
      
T 「では、うちの最小モデルRCS-1型を見てみましょう。1m3/hの能力で沈殿槽径1.5m、  
    面積1.7m2で、面積負荷14m/dです。」  
   
E 「能力見過ぎで、もっと小さい物が作れるように思うのですが・・・・・。 」  
   
T 「まず、小さいと槽内面の摩擦抵抗が大きくなるので、汚泥が沈みません。」  
   
E 「1mφの沈殿槽を以前に作っていましたよね?」   
   
T 「はい、特殊なケースで重金属の凝集沈殿槽で作りました。底部ホッパ角度は45度もある  
    掻寄せレーキ付きの全FRP製でしたね。」  
   
E 「1Lのサンプル瓶の排出汚泥が、重かったですもんね。2kgあったんじゃないですか?」  
   
T 「濃硫酸やリン酸持っても、あまり重いと感じないから、もっと重たかったかもね。 濃度15%くらい
    でも流動性あったし、フィルタープレスから落ちる脱水ケーキは殺人的でしたね。^^」  
   
E 「はははは・・・・・・・・って、   沈殿槽の話は、どこ行ったんですか?」  
   
T 「もちろん次回へ続きます。  それと、今回から コメントカキコ許可としますので、  
    よろしくお願いします。」  
   
E 「炎上したら、おもしろいですね・・・・・」 T  「・・・・・・・・・・・」  
   
  - 次回へ続く -

水処理サロン その29

2014-10-23
  T : プラント設計担当   53才  
  E : 営業担当        42才  
   
E 「もうほんと、処理項目無くなってきましたね。」  
   
「何言ってますか~? まだまだありますよ。 Cu Zn Fe Mn Cr Cd Pb Hg ・・・」  
   
E 「それって、全部金属でしょ・・・凝沈かけてポイですよね?」   
   
「う ・ ぐ ・ よく、解ったね。」  
   
E 「なにか、変わり種無いですか?」  
   
「じゃ~、Sbって知ってますか?」  
   
E 「SB食品 SBゴールデンカレーですね。 私は、ククレカレーが好きですが。(キッパリ)^^」  
   
T 「 ・ ・ ・ ・ アンチモンです。  あ、先に言うけどアンモナイトではないよ。」  
   
E 「ボケさしませんね~ それは、暫定基準ですか?」  
   
T 「いいえ、滋賀県で一度、新設の届けを出したときに規制値が係りました。  
     でも、監視項目だと思います。」  
   
E 「さすが、滋賀県、厳しすぎますね。 で、処理の方法はどうなんですか?」  
      
T 「まだ、確立してないんだけど、硫化ナトリウム共存で、金属凝沈かけて硫化アンチモンとして
    沈殿分離する方法が良いみたいです。」  
   
E 「その方法は、聞いたことないですね。 」  
   
T 「弱アルカリで、鉄凝集かけて、アルミで中性凝集でも、かなり落ちます。」  
   
E 「あまり、聞かないので、使われてないのでは、ないですか?」   
   
T 「そうでも、ないけど、設備納入した工場は顔料として、酸化アンチモンを使ってました。  
    他には、プラスチックの難燃添加剤の使用量が多いみたいです。」  
   
E 「毒性は高いんですか?」  
   
T 「中毒性で報告は出てますが、それほど高くはないようですよ。  
    その納入設備は、4~5年前だから、暫定基準項目にもなりそうもないですけどね。」  
   
E 「じゃ、仕事につながらないから、覚えなくていいですね。」  
   
T 「えっ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」  
   
  - いよいよネタ切れ? -

水処理サロン その28

2014-09-24
T : プラント設計担当 53才
E : 営業担当 42才
E 「前回のフッ素の続きで、ホウ素やりましょうよ。」
T 「は~い了解・・・・でも続きって、どうゆう事?」
E 「ホウ素とフッ素って、似たようなもんでしょ。」
T 「・・・名前はにてる?かな? でも、ホウ素は半金属で、フッ素は非金属だよ。」
E 「でも、どこかで、BF処理って見たことあるんですけど、これってホウ素とフッ素の処理ですよね?」
T 「あ~、それって、電子工場かメッキ工場かな? 電子工場ではフッ酸は洗浄に、ホウ素は
半導体の材料に使うし、メッキではホウフッ化メッキでホウフッ酸で使われてますね。」
E 「あ、やっぱり兄弟。」 T (だから、極性が違うって・・・・)
T 「変わったところでは、過去に、磁石工場廃液っていうのもあったし、段ボール工場の糊にも添加剤
として入っているので、排水に出てきます。」
E 「で、処理の方は難しいんですか?」
T 「凝集分離して、ろ過、活性炭、キレート処理ですかね?」
E 「ほら~やっぱり、フッ素と似たような処理じゃないですか~ ホルホル^^」
T (だから、ホウ素もフッ素も、専用キレートで、極性が違うって、言ってるだろ・・・)
E 「 ・ ・ ・ ・ 」
T 「ホウ素なら、この処理っていう、決定的なものはないね。 ホウ素キレートもよい思い出がないし。
ただ、暫定基準だけど、指定業種では10ppmの放流濃度規制がありますね。」
E 「生物濃縮で、活性汚泥処理はできないんですか?」
T 「毒性はあるけど、できるでしょうね。 排水に有機物が含まれているといいんですけどね。」
E 「あぁ~、ホウ酸団子なんて、殺虫剤ですもんね。」
T 「マイナーな処理なんで、書くことなくなっちゃったね。^^」
E 「じゃあ、暫定基準って、なになんですか?」
T 「的確では無いかも知れないけど、上乗せ基準>一律基準>暫定基準>要監視項目てな
感じですかね。」
E 「暫定基準は一律基準に、要監視項目は暫定基準に格上げしていくって言うことですか?」
T 「そうだとは思うけど、ホウ素の暫定基準なんか、何回も法改正で延長、延長ときてるんで
まだまだ、そうはならないと思うよ。」
E 「惜しいな~ 格上げすると、仕事増えるのにな~。」 T 「 堪忍して 」
- そろそろネタ切れ? -

水処理サロン その27

2014-08-24
 
T : プラント設計担当   53才            
  A : 装置設計担当     43才            
                   
A 「前回の運送編、なかなかおもしろかったですね?」        
                   
「あら、そうですか?」              
                   
「なんか、過去のおもしろ話なんてないんですか?」         
                   
「じゃ~、前回、次回に続かないとしたけど、やっちゃいますか。」      
                   
「自由だから、全然、気にしてないでしょ。」   T 「は~い。」    
                   
「では、よくある失敗のケースから・・・まずトレーラーの種類、旋回半径を運送会社に聞きます。
    で、工場内の搬入場所への経路を調査します。」        
                   
「公道は、運送屋さんがプロですもんね。」          
                   
T 「で、くぐれるか?曲がれるか?乗り越えられるか?を調べます。」      
                   
「くぐれるか?は、門や配管ラックの下。曲がれるか?は曲がり角ですね。」    
                   
T 「はい、低床平ボディならエアサスで多少車高調整できますし、トレーラーなら最後輪がハンドルで
    切れるタイプもあるので、知っておくと便利です。」        
                   
A 「乗り越えられるかはどういう事ですか?」          
                   
T 「これは、2通りあってまずは、構内道路を横断する暗渠の蓋です。グレーチングや鉄板、  
     コンクリート蓋など、事前に耐荷重を調べて、危ない場合は敷き鉄板養生します。  
     もう一つは、坂です。ゆるい坂でも、谷部で前後がつかえたり、山部で腹をこすって  
     動かなくなってしまいます。」            
                   
A 「色々ありますね?おもしろ失敗談なんて、ありますか?」       
                   
T 「えっ、そんなの言うの・・・・ おもしろって・・・・。        
    お腹を擦るのを解っていて、強引に行って貰ったら、台車の配線がズタズタになりました・・・とか
    潜ってくぐる交差構造で、前後がつかえるので、低い部分に敷き鉄板入れると、今度は高さが
    足りなくなりました・・・・とか。  心配な時は、運送屋さんに見てもらうほうがいいね。」  
                   
A 「もうすぐ、フェリーの運搬もありますよね?」          
                   
T 「あまり、経験ないけど、小島だとフェリーの制限きついから、事前調査は大切ですね。  
    上下船時の潮の高さも関係するらしいですよ。」        
                   
A 「へ~・・・そう言えば以前に、船の搬入で、おもしろい話しありましたよね。」    
                   
T 「あ~、6000φくらいの沈殿槽を現地溶接で見積もりだしたら、工場製缶に取られた奴ね。」
                   
「そうそう,客先工場の原料入荷用の船着き場に海から直接搬入したの、造船ドックで製缶して
    直接、船で運んだんでしょうね?」          
                   
「あれは、一本取られた感じやったね。 まぁ、うちの想像力不足なんだろうけど・・・・」  
                   
          - 次回へ、続かないです。 -    
               
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